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ADVRUN 開発キットマニュアル
for Windows98se/Me/2000/xp
copyright(C)'2002- buin2gou
サポート:http://www.geocities.jp/buin2gou2/
メール :buin2gou2@ybb.ne.jp
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この説明書は、ADVRUNでのソフトウェア開発に関する説明がかかれています。

■はじめに

ADVRUN開発キットは、以下のソフトウェアより成り立っております。
・ADVRUN ゲームプレイヤー
・ADVRUN 画像コンバータ
・ADVRUN パッケージングツール
・ADVRUN ジョイスティックツール
・ADVRUN アーカイブツール
・ADVRUN ハードウェアチェッカー
・ADVRUN 統合開発環境(IDE)

ADVRUN開発キットは、以上のツールを総合して言う言い方となります。
ADVRUNは、ゲームプレイヤーのみを言います。



さて、ADVRUNは、以下のようなツールの開発を行うために開発されています。
・ビジュアル・サウンドノベルゲーム
・アドベンチャーゲーム

これらのツールを駆使し、ADVRUN開発キット単体でゲーム開発を行うことが出来ます。


■ADVRUNで開発を行うのに必要なソフトウェア

以下のソフトウェアが必要となります
・テキストエディタ(サクラエディタ等)
・OggVorbisエンコーダ(OggDropXPd等)
これらのソフトは、完全に無料で入手が可能です。


データを製作するには以下に挙げるようなソフトが必要となります。
・ペイント・フォトレタッチソフト(画像編集ソフト)
・音声編集ツール
・音楽作成ツール
・等など

これらのツールを駆使し、ゲーム用のデータ製作を行います。


■開発にあたり、準備の仕方

ADVRUNのゲーム製作をするにあたり、データやフォルダを用意する必要があります。
(BASEDatasフォルダを任意の場所にコピーしてフォルダ名を変更しておくと簡単に基礎データが設定できます。)

まず、適当な場所に任意の名前のフォルダを作成してください。
そして、以下のような構成のフォルダを作成してください。
<BGM> 音楽ファイル(MP3,MID,OGG,WAV)を置きます > 配布時形態のアーカイブ化できません。
<PADDATA> ジョイスティックデータを置きます。 > 配布時形態のアーカイブ化できません。
<PIC> 画像ファイル(BMP,JPG,PIZ)を置きます。 > 配布時形態のアーカイブ<ARDPics.ARD>にすることが可能です。
<SCRIPT> スクリプトファイル(SNF)を置きます。 > 配布時形態のアーカイブ<ARDScript.ARD>にすることが可能です。
<SOUND> 効果音ファイル(OGG)を置きます。 > 配布時形態のアーカイブ<ARDSound.ARD>にすることが可能です。
<SYSTEM> 設定ファイル(RTE)を置きます。 > 配布時形態のアーカイブ<ARDSystem.ARD>にすることが可能です。
<VIDEO> ビデオファイル(MPG)を置きます。 > 配布時形態のアーカイブ化できません。
<VOICE> キャラ音声ファイル(OGG)を置きます。 > 配布時形態のアーカイブ<ARDVoice.ARD>にすることが可能です。

ADVRUNには、決められたファイル名が存在します。
以下がその決められたファイル名です。
sys_sbar.PIZ スクロールバー用画像
ADVRUNLOGO.jpg ADVRUNのロゴ(ゲームのロゴでも構いません)
ADVRUN.ICO ADVRUNプレイヤーのアイコン(カレントに置きます)
ADVRUN.CUR ADVRUNプレイヤーのカーソル(カレントに置きます)
Game.Info ADVRUNプレイヤー開発時設定ファイル。ゲーム設定ファイル操作系関数内の命令が使われたスクリプトファイル。
Game.Inf ADVRUNプレイヤー配布時設定ファイル。暗号化されたゲーム設定ファイル。このファイルが存在するとプレイヤーは配布時モードとみます。
Track??.Ogg 音楽ファイル(@media.playmusic用。BGMフォルダに置きます)
Track??.LOP 音楽ファイルのループ設定ファイル(BGMフォルダに置きます)


■データについて(2003.2.18更新)

音楽ファイル(BGMフォルダに保管)
・@media.playmusic用音楽ファイル
Track??.Oggと言うファイル名で置いて下さい。??には、0を含む2桁の番号が入ります。01〜99番までです。
ループ設定ファイルは、Track??.LOPとなります。このファイルは通常のテキストファイルで改行せずにそのまま小数点を付けた1000分の1単位のループさせる時間を指定してください。20秒478ならば、20.478とします。1分以上は、60を足して全て秒数で計算します。
・@media.mciplay用音楽ファイル
お好きな名前で結構です。

グラフィックファイル(PICフォルダに保管)
・BMPファイル
無圧縮ですので、配布には適しません。
・PIZファイル
PNGと同じ圧縮エンジンを利用していますのでほぼ同等の圧縮効果を得られます。32ビット画像(アルファ付き)や劣化させたくないときは全てPIZにしてください。
・JPGファイル
背景等大きいサイズでなおかつ、32ビットの必要性が無い画像はJPEGでも結構です。ただし劣化があります。

効果音ファイル
・Wavファイル
効果音バッファ0〜1番には無圧縮のWAVEファイルを割り当てることが可能です。
・OGGファイル
全ての効果音にOggファイルを使用することが出来ます。

音声ファイル
・Oggファイル
全てOggファイルとなっています。

ビデオファイル
・AVI
AVI形式は、色々な種類があり環境に左右されますのでご使用は推奨しません。
・MPEG
通常はMPEG形式をご使用下さい。


■αチャンネル画像について(2002.11.10追記)

通常の画像に加えて、同じサイズの白黒での256段階で黒が非透過・白が透過という仕様のマスキング画像データをコンバータで合わせて変換させた画像のこと。非常に綺麗に表示できるのが特徴。

画像コンバータでαチャンネル付きPIZを作成するには、αチャンネル付きPNG形式か、2枚の画像(通常画像とαチャンネル画像)を用意して「開く」と「αチャンネル画像を開く」で別々に読むと内部で結合して保存できます。
αチャンネル付きPNG形式を変換すると楽です。


■データの構造について

αch対応:キーウェイト画像(8パターン、横方向に正方形で、横8*H,縦Hのサイズ。Hは可変)
αch対応;メッセージ・選択肢画像(自由。)
αch対応:キャラクター・目アニメ画像(高さをスクリーンサイズに合わせれば自由。アニメ画像は、3パターンで横方向に長方形で横3*W,縦HでWHは可変)
トランジション画像(スクリーンサイズで、256段階の白黒画像。フルカラーを白黒にすると256段階になります。)
背景画像(スクリーンサイズ。)
ジョイスティックデータ(付属のジョイスティック設定ファイル作成ツールで作成。)
αch対応:リアルタイムエフェクト(9パターンを横に並べる。1パターンのサイズは自由だが全てのパターンは同じサイズである必要があります。)


■音楽の特殊性

音楽は、MCI命令を除いて全て番号で指定します。
CD-DAを利用する場合は、設定でCDモードをONにさせます。
OGG形式の音楽を利用する場合は、Track??.OGGという形式にしてBGMフォルダに格納しなければなりません。
??にはトラック番号、1〜99番まで指定できます。

OGG・CD-DA以外の場合は、全てMCI機能で再生することとなります。
MCI機能では、音量の制御が行えません。

※Ogg形式を利用した音楽再生での部分ループ機能について。
ADVRUNでは、終端から一番最初に移動するようにリピートされていますが、これを部分リピートするように指定できます。
終端になると、リピートオフの場合は再生を中止しますが、リピートオンで、なおかつ部分ループ開始位置設定ファイル(Track??.LOP)をBGMディレクトリに配置することで自動でADVRUNは部分ループ(指定開始位置〜終端間)を開始します。

LOPファイル内は、改行をせずにそのまま
”15.345”などと1000分の1秒を小数点以下で表した実数で記述してください。
指定するのはループ開始位置です。終了位置は常にファイル終端となります。


■Oggファイルの制限

ADVRUNでのOggVorbisファイルは16bitにのみ対応しています。周波数は、どの値でも問題ありません。44100Hzがベストだと思います。
ステレオ・モノラルは判別します。音声はモノラル(音声はステレオにする意味がない)、音楽・効果音はステレオであることがベストです。

Oggファイルは、OggDropXP等のエンコーダーツールで変換してください。




■ゲームの配布用のパッケージの作り方

アーカイブファイルをアーカイブ作成ツールで作成します。
シナリオ シナリオコンバータを利用して変換します。設定ファイルも同時に変換します。
音楽   アーカイブ化できませんので、そのままディレクトリごとコピーします。
画像   ARDPics.ARDとしてディレクトリ内の使用する画像ファイル全てをアーカイブ化します。
効果音  ARDSound.ARDとして、同じようにディレクトリ全てをアーカイブ化します。
効果音  ARDVoice.ARDとして、同じようにディレクトリ全てをアーカイブ化します。
システム ARSSystem.ARDとして、同じようにディレクトリ全てをアーカイブ化します。
ビデオ  アーカイブ化できません。
ジョイスティック情報 アーカイブ化できません

アーカイブファイルは、ADVRUN.EXEと同じフォルダに置いてください。
音楽・ビデオ・ジョイスティック情報はそのフォルダの下にゲーム開発時の状態と同じようにディレクトリを作ってファイルを格納してください。

SNFCompilerは、2002.12.22より、自動で全アーカイブファイルの変換・出力が可能となりました。
ゲームプレイヤーやDLL、言語ファイル以外のデータを、自動で作成・コピーします。



以下のようなディレクトリ構成にします。
OreGame\BGM\ 音楽・MCIファイル
\PADDATA\ ジョイスティック情報
\VIDEO\ ビデオファイル
Advrun.Eng ランゲージパックファイル(使用する場合)
ADVRUN.exe ゲームプレイヤー。ファイル名を変えても問題ありません。
ARDPics.ARD 画像アーカイブ(Picフォルダ内全ファイルをArchiver.exeで手動で保存してください。)
ARDScript.ARD スクリプトアーカイブ(SNFCompiler.exeで生成されます)
ARDSound.ARD 効果音アーカイブ(Soundフォルダ内全ファイルをArchiver.exeで手動で保存してください。)
ARDSystem.ARD 設定関数ファイルアーカイブ(Systemフォルダ内全ファイルをArchiver.exeで手動で保存してください。)
ARDVoice.ARD 音声アーカイブ(Voiceフォルダ内全ファイルをArchiver.exeで手動で保存してください。)
Game.Inf 変換済みゲーム基本情報(SNFCompiler.exeで生成されます)
ogg.dll OggVorbisファイル再生用ダイナミックリンクライブラリファイル
vorbis.dll OggVorbisファイル再生用ダイナミックリンクライブラリファイル
vorbisfile.dll OggVorbisファイル再生用ダイナミックリンクライブラリファイル
OggVorbis.TXT OggVorbisを使用するときは必ず同梱しなければなりません(OggVorbisのライセンス規定より)

このフォルダ・ファイル構造を必ず維持しなければなりません。
この構造を完璧に維持・再現できるのであれば、どんな配布方法でも問題ありません。


ADVRUN.EXEを実行するとゲームが自動で起動します。

■配布についての注意点(2002.12.03追記)

ADVRUNでは、CDからファイルを呼び出すことを想定しておりません。
何らかのインストーラーツールで、ディレクトリ構成ならびにファイル構成を正確にHDD上に再現する必要があります。
ADVRUNは、音楽CDなどによって音楽を再生する場合以外での他メディアからの読み出しはできません。

OggVorbisを使用して音楽・音声・効果音を利用する場合、Ogg.DLL,Vorbis.DLL,VorbisFile.DLL,OggVorbis.TXT(重要)の4つのファイルをADVRUN.EXEに添付する必要があります。
OggVorbis.TXTは、OggVorbisSDKがBSDライセンスであるため、著作者を明確にしなければならないため添付します。
必ず製品の説明書なりファイルなりに置くか表示してください。著作権表示以外では一切の制限はありません。

■分割インストールの可能性

2002.12.28版以降より、「音声アーカイブのみ」、存在しない(コピーしていない)場合でも動作が可能となりました。
存在しない場合は、エラーを出さずに音声命令を無視してゲームを実行し続けます。
容量に細かいユーザーさんへの対処です。ただし、推奨はしません。



■細かい機能について

ADVRUNには、細かい機能がかなりあります。
・マウスを20秒以上動かさないと自動で消える機能
・Alt+Enterでフルスクリーン化・解除
・ホイールマウスでクリック代行
・シフト(変更可能)で強制スキップ
他詳しい内容はプレイヤーマニュアルを参照してください。

■スクリプトファイルについて

ADVRUNでは、2種類のスクリプトファイルが存在します。
・ゲーム設定スクリプトファイル(通称ゲーム設定ファイル)
・シナリオスクリプトファイル

この2つは性格も用途も全く異なります。

ゲーム設定スクリプトファイルは、ADVRUN.EXEと同じフォルダ内に置かれ、必ずファイル名はgame.infoと言う名前となります。
シナリオスクリプトファイルは、Scriptフォルダに置かれ、拡張子はSNFです。ファイル名は自由で、数・名前共に制限はありません。

ゲーム設定ファイル内は、@info系関数を使用します。
ゲーム設定ファイル内では、@info.は付けてはいけません。

@???.???と書かれているのは全て、シナリオスクリプトファイルの場合のみです。

ゲーム設定ファイル内では、書かれている通り、@gamename(???)等と記述します。

この設定ファイルは、パッケージ作成ツールで自動的にgame.Infと言うファイルに変換されます。
このファイルは、ゲームの配布用に暗号化されています。
また、このファイルが存在することで、ゲームは配布時状態であるとADVRUNは認識します。


■スクリプトについて

スクリプト中で、頭に
@がつくものを関数
!がつくものをジャンプ用ラベル
*がつくものをセーブ用ラベル
#がつくものを数値ユーザー変数
$がつくものを文字ユーザー変数
%がつくものを数値システム変数
&がつくものを文字システム変数
とします。

関数は、小文字大文字を問いません。
例: @LoADbacKpiC("abc.jpg")

関数は、先頭に半角スペースやTABがあっても処理が出来ます。
例: @exit

関数は、二つ重ねて書けません。1行1関数となります。
例×: @exit @SNFLoad("abc.snf")

関数は、二つ重ねてかけませんが、例外があります。
例: @wif,@if,@fif,選択肢関数の内部データ文字列は;以降に関数が書けます。


■セーブ用ラベル

メッセージの前や選択肢の前にラベルを貼ることで、セーブポイントのズレをなくすことができます。
市販レベルでのお使いの場合には必ず使ってください。
シナリオのアップデート時に、行番号の保持ではズレが発生してしまいます。
ラベル名は自由ですが、シナリオファイル内で必ず重ならないように付けて下さい。

例: *msg0001
\wあいうえお\h
*msg0002
\lこのあのえーと。\h


■コメント(注釈)文

ADVRUNのスクリプトには、コメント(説明文)を記述することが可能です。
自由な場所に書けるわけではなく、行の頭にコメント命令を入れるのが原則です。
たとえば、
その一行だけを全てコメントにしたいときは
//コメント
とします。
また、複数行をコメントしたい場合は
/*
コメント
*/
とします。
コメントの閉じを忘れますと、全てコメントと判断されてしまいますのでご注意ください。


■引数の解説

関数に引数を指定しなければなりませんが、その引数には定義があります。
文章
数値
スイッチ
の3つが存在します。

文章は必ず半角のダブルクォテーション""で文章を括らなければなりません。
例: "この文章はテストです。"

数値は、必ず数値を使わなければなりません。
例: 12345

スイッチは、True(オンにする)とFalse(オフにする)があります。
例: True

一部の関数では、変数を数値や文章の代わりに指定することが出来ます。


■設定ファイルの記述

Game.infoというADVRUN.EXEと同じフォルダにあるファイルは、ゲームの設定を決める上で重要なデータとなります。
このファイルには、ゲームで常に使用するメッセージの設定や画像、音楽の設定等を指定しなければなりません。
この設定ファイルは、通常のスクリプトと同じように命令によって設定を指定していきます。


■変数の定義と利用

変数は、半角で15文字までの文字列を指定することが可能です。(2003.1.??以前のバージョンの場合は、変数番号の数字を文字として認識します)
例: $AIUEO120

変数の名前には、英数字・特殊記号以外の半角文字(アンダーバー等)、全角文字が指定できます。
例: $部員弐号="部員弐号はおやじギャル。"

変数への代入は以下のとおりとなります。
例: #AB100=128

数値は、マイナス2億からプラス2億までの数値(整数のみ)の演算が可能です。
文字は、半角で32文字の文章まで処理が可能です。
数値で小数点は使えません。全て小数点以下は切捨てとなります。

変数は変数同士、数値で四則演算・シフト・余剰ができます。
例: #100=#ABC+128-54*3

カッコを使った複雑な計算式にも対応しています。
例: #MP=(#HP-3)*(34+#23)

計算用の演算子は以下のとおりです。
+ 加算 足します。
- 引算 引きます。
* 乗算 掛けます。
/ 割算 割ります。
` 余算 計算式の割った余りを出します。
^ 累乗 累乗の計算をします。
> 右シフト(2の累乗分割る)
< 左シフト(2の累乗掛ける)


文字は、文字同士で足すことが出来ます。
例; $str100=$21+"は元気です。"

変数・フラグは、分岐に利用することが出来ます。
例: @If(#100>=19);@goto("!abc")
例: @wIf($100=="abcdf");@goto("efg")
例: @fif(222==True);@LoadBackPic("BCG_Cleared.JPG")
※フラグの分岐関数は、必ず左がフラグ番号で右がスイッチでなければなりません。

分岐の演算子は以下のとおりです。
== 等しい
!= 否定
<= 以下
>= 以上
< 未満
> 超える
※フラグの分岐(@fif)は、”等しい”と”否定”しか使えません。
※==を=と記述ミスするとエラーとなり正常に実行されませんので気をつけてください。

分岐関数の後ろには、関数と変数式の両方が記述できます。
例:@if(#40==111);@goto("!rty")
@fif(40==True);#32=(20+1)/(3+1)

数値変数分岐(@If)とフラグ分岐(@fif)は、複数の分岐条件を設定できます。
例:@if(#100>=10 && #100<=100 || #99=45);@goto("!abc")
  #100が10以上で、100以下のとき、もしくは#99が45の時は!abcへジャンプします。
  ただし、カッコを使って分岐条件を指定することはできません。(計算式のみにカッコは使えます)
  @fif(5==True && 4==True);#40=100

変数分岐の複数条件は、”かつ(and)”と”または(or)”の2種類があります。
&& かつ・and
|| または・or

複数条件の分岐は、左から順にAND/ORを行いますので、
 #100>=10 && #100<=100 || #99=145 && #99<=200
と指定すると、めちゃくちゃになりますので気を付けてください。
この場合は、”100番が10以上100以下または145以上 かつ、99番は200以下の場合”、となります。

数値変数分岐での変数条件に、カッコを用いた複雑な計算式を指定することができます。
例; @if(#34==(90-21)/(8-#12));@goto("!title")



■返り値の定義

変数に、関数から得たデータを格納する機能があります。
例: 変数=@関数
例: $10=@io.inputbox("test","type test","abc")

関数解説で、@関数:説明となっている部分の”説明”は、返る値そのものの説明です。

■フラグの使い方(2002.11.9追加)

@SetFlag(フラグ番号,スイッチ)
という風にフラグ番号を指定し、スイッチをTrueかFalseにするものです。
主に、フラグ同期選択肢で、画像やシナリオの既読チェックを行うのに使います。

フラグは、4096コ(1〜4096番)まで利用できます。
イベント画像の表示命令の次などにSetFlagでフラグをONやOFFにするなどのことができます。
フラグ0番には絶対に書き込みを行わないでください。(初期化用)

@GetFlagは、フラグの値を読み込みます。

使用例:
#abc=@getflag(10)

#abcには、0(False)か1(True)が入ります。

また、@fifによるフラグ選択が可能です。
左にフラグ番号、右にTrue/Falseとします。

@fif(34==True);@goto("!abc")


■選択肢の利用

ADVRUNには選択肢用の関数が3種類あります。
通常選択肢(@Select.Start)         ゲーム中の分岐に
ボタン選択肢(@BtnSelect.Start)       タイトルやゲーム中の分岐に
フラグ同期ボタン選択肢(@CGSelect.Start)  CG閲覧機能等に

選択肢は、@???.Startから@???.Endまでを選択肢のデータとして読み込みます。
必ずStartで始まりEndで終わらせてください。


それぞれの選択肢のデータの渡し方は以下のとおりです。
通常選択肢(@Select.Start)
"選択肢に表示する文字列";選択された後に実行する関数
もしくは
"選択肢に表示する文字列",フラグ番号;選択された後に実行する関数
これを10個まで指定することができます。
フラグが指定されているときで、フラグがONの時、選択肢は選択することができません。


ボタン選択肢(@BtnSelect.Start)
ボタン画像ファイル名・押されたボタン画像ファイル名・位置X,Y,サイズW,H,透過スイッチ;選択された後に実行する関数
もしくは
ボタン画像ファイル名・押されたボタン画像ファイル名・位置X,Y,サイズW,H,透過スイッチ,フラグ番号;選択された後に実行する関数
フラグが指定されているときで、フラグがONの時、選択肢は選択することができません。

フラグ同期ボタン選択肢(@CGSelect.Start)
ボタン画像・位置X,Y,サイズW,H,フラグ番号;選択された後に実行する関数
フラグ番号0番は、強制Trueです。ここでのフラグは、表示するかしないかの設定です。ボタン選択肢の、「選択できるかできないか」ではありません。
透過スイッチは、ボタン画像を透過させて表示させたい場合に使います。なるべくこのスイッチは使わないほうが高速に動作します。
「//」によるコメントをStartとEndの中に混ぜるとその行は強制的に無視されます。


通常選択肢の使用例
@select.start
"そのまま告白する";@goto("!kokuhaku")
"告白を後回しにする";@goto("!atomawashi")
@select.end

テキスト下選択肢の使用例
@stopallskip
@textselect.start
"そのまま告白する";@goto("!kokuhaku")
"告白を後回しにする";@goto("!atomawashi")
@textselect.end


ボタン選択肢の使用例
@BtnSelect.Start(False,True)
("mn_start.piz","mn_startp.piz",220,160,200,30,False);@goto("!startgame")
("mn_load.piz","mn_loadp.piz",220,190,200,30,False);@goto("!loadgame")
("mn_cgview.piz","mn_cgviewp.piz",220,220,200,30,False);@goto("!cgview")
//("mn_retrace.piz","mn_retracep.piz",220,250,200,30,False);@goto("!retrace")
("mn_bgm.piz","mn_bgmp.piz",220,280,200,30,False);@goto("!bgm")
("mn_set.piz","mn_setp.piz",220,310,200,30,False);@goto("!settings")
("mn_exit.piz","mn_exitp.piz",220,340,200,30,False);@goto("!owari")
@btnSelect.End


フラグ同期ボタン選択肢の使用例
@CGSelect.Start
("sevcg_class_room.jpg","",50,50,100,75,False,1);@goto("!CG01")
("sevcg_class_room_y.jpg","",150,50,100,75,False,2);@goto("!CG02")
("sevcg_courtyard.jpg","",250,50,100,75,False,3);@goto("!CG03")
("sevcg_entrance.jpg","",350,50,100,75,False,4);@goto("!CG04")
("mn_return.piz","mn_returnp.piz",400,430,200,30,False,0);@goto("!CGReturn")
@CGSelect.End

■選択肢命令の時限機能での制約

時限選択肢にする場合、以下のような制約が加わります。
・選択肢の表示時にセーブできません。
・イベント絵閲覧モードに移行できません。
・履歴の閲覧が出来ません
時限にする意味がなくなるので以上の機能は使用不可能となります。
選択肢を抜けると通常通り使用可能です。


■関数の引数指定省略

ADVRUNプレイヤーは関数の引数を厳密には確証していません。
この性質を利用して、引数を省略して見やすくさせると言う方法が使用出来ます。
まず、最後の引数がスイッチの場合、これを
@関数(1000、True)
となりますが、
@関数(1000)
とすると、最後のスイッチは無指定ですのでプレイヤーはFalseと受け取ります。
ですので、最後は無視しても良いような引数の場合は無視して下さい。
機能拡張でできた命令は従来の関数ではそのまま省略して使うことが出来ます。


■関数解説マニュアル

引数について
時間は全てミリ秒単位(1000で1秒とする)です。
スイッチは必ずTrue(ON),Flase(OFF)です。
関数名・スイッチは大文字小文字は区別しません。
変数名は必ず番号で指定してください。また、小さい番号から徐々に指定してください。
引数がかかれていないものは、引数を書く必要がありません。
引数には説明が無い限り原則変数は使用出来ません。
位置とはピクセル位置の事です。X,YはXは横で左上端を0と置いた距離、Yは縦で左上端を0と置いた距離です。
サイズとは、ピクセルの幅・高さのことを指します。Wは幅、Hは高さを示します。
RGBとは、RedGreenBlueという英語読みの頭文字をとったもので、0〜255の値でRGB3つの値全てが0のときを黒、255のときを白と置いた値の集合体です。
ファイルとは、データファイルのことです。画像ファイル、音楽ファイルなどを呼び出すときに使います。パス名(フォルダ)の入力は必要ありません。
音量とは、0を無音、1000を通常の音量とした値を示します。通常は1000を指定してください。
パンとは、音の出る位置を-1000(左)から1000(右)までで表現したものです。ゲームで実際に存在して聞こえるような表現が可能となります。真ん中(普通の状態)を0としています。
周波数とは、音のスピードを変化させるものです。普通に聞こえる変化率を100としています。最低(低い音)は50、最高(高い音)は200となっています。


メディア管理再生系(@media.?????)

<通常音楽再生>
playmusic(音楽番号,リピートスイッチ)
音楽を再生します。
playmusicex(音楽番号,リピートスイッチ,音量,周波数,パン)
OGG形式の場合、特殊な音楽再生をすることができます。
musicvolume(音量,フェード時間)
OGG形式の場合、音量の操作が出来ます。0〜1000です。フェード時間はミリ秒です。現在の音量から指定の音量まで下げます。
stopmusic
音楽を停止します。

<WINDOWS MCI再生機能>
mciplay(MCI対応メディアファイル,リピートスイッチ)
MCI再生を行います。
mcistop
MCI再生を停止します。
mcipause
MCI再生を休止します。

<ビデオ再生>
playvideo(ビデオファイル,クリックビデオ停止許可スイッチ)
ビデオファイルを再生します。スイッチは、キー入力で停止を許可するかどうかのスイッチです。

<効果音>
soundload(サウンドファイル,サウンドバッファ番号)
サウンドバッファにサウンドを読み込みます。サウンドバッファ番号は0〜3までです。
soundplay(サウンドバッファ番号,リピートスイッチ)
サウンドバッファのサウンドを再生します。
soundplayx(サウンドバッファ番号,リピートスイッチ,周波数,パン,音量)
サウンドバッファの再生方法を多少変えて再生します。
soundstop(サウンドバッファ番号)
サウンドを停止してバッファを削除します。
soundvolume(サウンドバッファ番号,音量,フェード時間)
サウンドをフェードします。


キャラクタ音声系(@voice.?????)
set(音声ファイル,パン)
音声ファイルをバッファにセットします。パンは再生される音の方向の位置です。
setchr(キャラ番号,音声ファイル,パン)
キャラ番号を指定することで再生許可かどうか確認します。音声ファイルをバッファにセットします。パンは再生される音の方向の位置です。
stop
音声ファイルの再生を停止します。
play
音声ファイルを再生します。

画像管理処理表示系(@pic.?????)


<画像のロード系>
loadbackpic(背景画像ファイル名)
背景画像をバッファに読み込ませます。
loadtrans(トランジションエフェクト画像ファイル名)
トランジションエフェクト用のαエフェクト画像をバッファに読み込ませます。
chrload(キャラクタ画像ファイル名,キャラバッファ番号)
キャラクター・前景をバッファに読み込みます。キャラバッファ番号は0〜10です。キャラクタは必ず0〜5番に指定してください。日付などのパーツは、6番以降を指定してください。番号が高いほど、優先的に重なったとき一番上に表示されます。
chrloadanime(キャラクタ画像ファイル名,キャラバッファ番号,アニメ設定ファイル名))
アニメーション形式のキャラクター画像をバッファに読み込みます。キャラバッファ番号は0〜10です。アニメ設定ファイルは、この説明書の下の方に記述されている「キャラクタのアニメーション設定ファイルについて」を参考にしてください。キャラクタは必ず0〜5番に指定してください。

<画面変更効果(通常エフェクト)>
changebackpic(処理方法番号,エフェクト番号,エフェクト時間,エフェクト中メッセージウィンドウ表示スイッチ)
背景バッファから画面に反映させたりバッファを削除したりエフェクトをしたりします。エフェクト中もメッセージウィンドウを表示させたい場合は、エフェクト中メッセージウィンドウ表示スイッチをTrueに指定してください。無指定・Falseは非表示です。
changechrpic(処理方法番号,処理対象キャラバッファ番号,キャラエフェクト番号,エフェクト時間,エフェクト中メッセージウィンドウ表示スイッチ)
キャラバッファから画面に反映させたりバッファを削除したりエフェクトをしたりします。処理対象番号を"99番"に設定すると、全てのバッファを一度に処理します。また、前景キャラバッファ番号0〜5はキャラクタ表示専用として予約されています。この専用番号に登録されているキャラクタ画像だけ全て表示したい場合は、"100番"を指定してください。6番以降には一切処理を与えません。
changeall(処理方法番号,エフェクト番号,エフェクト時間,キャラだけ表示をONにするかスイッチ,エフェクト中メッセージウィンドウ表示スイッチ)
全バッファから画面に反映させたりバッファを削除したりエフェクトをしたりします。キャラだけ表示したい場合は最後の引数をTrueとしてください。(前景キャラバッファで、0〜10のうち、0〜5をキャラ専用と考えています)

<瞬間エフェクト>
flasheffect(瞬間エフェクト番号,エフェクト強度数値,エフェクト時間,エフェクト中メッセージウィンドウ表示スイッチ)
瞬間的なエフェクトを実行します。

<リアルタイムエフェクト>
loadrte(描画スイッチ,RTEアニメーションファイル)
\Syetemフォルダに置いた、RTE用アニメーションファイルを指定することで簡単にリアルタイムエフェクト命令を実行することができます。RTEアニメーションファイルについては、この説明書の一番下のRTEアニメーションファイル仕様についてをご覧ください。
rtefade(フェード時間,リアルタイムエフェクトフェードタイプ番号)
リアルタイムエフェクトで表示する物体のフェード処理を行います。
フェードインの場合、@rtefadeを呼び出してから@realtimeeffectを呼び出してください(@rtefade優先)

<ハイパーエフェクトシステム系>
movebackpic(0-1,位置X,Y,ズーム倍率,反映スイッチ)
背景の表示位置・ズーム倍率を設定します。この結果を反映するには、通常のエフェクト命令(@Change???命令)を使ってください。
movebackpic(2,ハイパーエフェクト移動処理方法番号,位置X,Y,ズーム倍率,移動時間)
現在表示されている背景の表示位置を移動します。
movechrpic(0-1,キャラ番号,表示位置X,Y,表示倍率,半透明値,絶対座標利用スイッチ,瞬時反映スイッチ)
キャラの表示に関する詳細な設定を行います。この結果を反映するには、通常のエフェクト命令(@Change???命令)を使ってください。
movechrpic(2,キャラ番号,ハイパーエフェクト移動処理方法番号,位置X,Y,ズーム倍率,半透明値,移動時間)
キャラのみをズーム・スクロールするための設定を行います。
movechrpic(3)
キャラの設定情報をクリアします。
movechrpic(4)
movechrpic(2,〜〜)で設定したキャラの移動情報を元にスクロール・ズームを行います。
moveallpic(0-1,位置X,Y,ズーム倍率,反映スイッチ)
movebackpic(0-1,〜〜)と同じ働きをします。この結果を反映するには、通常のエフェクト命令(@Change???命令)を使ってください。
moveallpic(2,ハイパーエフェクト移動処理方法番号,位置X,Y,ズーム倍率,移動時間)
キャラと
movechrpicfade(処理方法番号,処理対象キャラバッファ番号,キャラエフェクト番号ハイパーエフェクト移動処理方法番号,位置X,Y,ズーム倍率,移動時間)
キャラのフェードイン・アウトと同時に、背景を動かします。ChangeChrPicとMoveBackPicの命令が合わさっているだけです。



◆処理方法番号
0 瞬時
エフェクト・キャラエフェクト番号が0のときは、画面に変更を反映。0以外のときは反映しない。背景を変更後すぐにメッセージを表示する場合は0以外の数値(1など)を指定してください。
1 フェードイン・表示
2 フェードアウト・消去
3 クロスフェード・変更(キャラクタ処理命令@pic.CHangeChrPic/MoveChrPicFadeのみ)
◆エフェクト番号
0 半透明
1 トランジション(全体平均法)
2 モザイクフェード
3 トランジション(部分平均法・○里吉里タイプ)
4 回転フェード
5 回転君望フェード

◆キャラエフェクト番号
0 半透明
1 カニ歩き(右方向)
2 カニ歩き(左方向)
3 キノコ
4 カニ歩きフェード(右方向)
5 カニ歩きフェード(左方向)
6 キノコフェード


◆瞬間エフェクト番号
0 縦・横揺れ(エフェクト強度数値をマイナスにすると横揺れ)
1 波揺れ(エフェクト強度数値をマイナスにすると横揺れ)
2 地震
3 フィルター
■強度数値(フィルター機能専用)
0 反転ネガ
1 白黒
2 セピア
3 色落ち
4 時間明るさ
5 完全白黒
4 回転(エフェクト強度は360度回る時間。1000を指定すれば1秒で1回転する。)

◆リアルタイムエフェクトフェードタイプ番号
0 瞬時消去
1 フェードイン
2 フェードアウト

◆ハイパーエフェクト移動処理方法番号
0 平坦にエフェクトを変化させます。
1 最初と最後の部分を滑らかにしてスムーズな変化をさせます。
2 平坦にエフェクトを変化させます。ズーム倍率変化は背景と同期しません。(MoveChrPic/AllPicのみ)
3 最初と最後の部分を滑らかにしてスムーズな変化をさせます。ズーム倍率は背景と同期しません。 (MoveChrPic/AllPicのみ


システム系(@sys.?????,@?????)(2002.12.31更新)

<中枢システム系>
exit
プレイヤーを完全に終了させます。
gotitle
スタートファイルの先頭へジャンプします。ソフトウェアリセットも含みます。
gameclear
変数やメニュー状態などを全て初期化(起動時状態)します。gotitleのタイトルへの移動機能を除いたものです。

<ジャンプ・シナリオ変更>
goto(ジャンプ先ラベル名)
ジャンプ先ラベルがある地点までジャンプします。
snfload(シナリオファイル名)
シナリオファイルを読み込んでそのシナリオの先頭に移動します。
snfloadgoto(シナリオファイル名,ジャンプ先ラベル名)
シナリオファイルを読み込んでそのシナリオの指定ラベルに移動します。

<ウェイト系>
keywait
キー待ちをします。(セーブ不許可型。メニューからセーブを呼び出せません。)
wait(待ち時間ミリ秒)
指定時間、待ちます。
keywait2
キー待ちをします。(セーブ可能。情報ウィンドウ等の一時表示的な機能をしてる場合、保持できないので注意)

<分岐系関数>
if(数値の条件分岐);@実行したい関数
シナリオを数値条件で分岐させます。
wif(文章の条件分岐);@実行したい関数
シナリオを文章条件で分岐させます。
fif(フラグの条件分岐);@実行したい関数
フラグの分岐を行います。

<メニュー使用許可・タイトル・使用制限系>
menuuse(上のメニューの使用スイッチ)
メニューのセーブ・ロード・履歴・スキップを一時的に使えなくします。
タイトルやオープニング、エンディングなどに使用します。

<フラグ操作系>
setflag(フラグ番号,スイッチ)
フラグのON/OFFを行います。
フラグは、画像の既読やシナリオの既読のチェックなどに利用するものです。1〜4095番まで利用できます。
getflag(フラグ番号):スイッチ
現在のフラグ状態を取得します。返されるスイッチは0か1となります。
countflag(頭フラグ番号,尾フラグ番号):フラグの立ち率
フラグの立ち率を計算します。

<選択肢情報系>
selectclear
選択肢情報をクリアします。

<スキップ系>
cantwarp(使用するかどうかスイッチ)
選択肢ジャンプと選択肢へ戻る機能を禁止します。
canteffectskip(エフェクトスキップ禁止許可スイッチ)
エフェクトスキップを禁止する場合はTrueとします。
stopallskip
スキップ中の場合、強制的にスキップを停止します。
cantforceskip(強制スキップ禁止スイッチ)
CTRL等のキーによる強制スキップを禁止します。

<履歴関連>
clearhistory
履歴をクリアします。はじめからのシナリオの際にお使い下さい。
canthistory(履歴の記録を行わせなくするスイッチ)
Trueとすると履歴記録を行いません。タイトルなどに使用します。

<その他>
chapter(シナリオの章名)
シナリオのタイトルや章名を指定してください。セーブデータの情報に利用します。
cdvolumelabel(音楽再生用CDのボリュームラベル名)
ボリュームラベル名からCDを検索して、存在したCDのドライブを設定の通常再生指定ドライブにします。
namewinset(名前や文章,常に表示するかスイッチ)
名前ウィンドウに表示する変数や文字を指定します。
drawinfowin(表示する文章,常に表示するかスイッチ)
情報ウィンドウを表示します。常に表示しない場合は、ウィンドウ内容がその場で表示されます。他の画像処理命令を実行すると表示が消えます。キーウェイトなどで表示タイミングを決めます。
debugvalue(ファイル名,変数種類番号)
デバッグデータを出力します。




設定ファイル操作系(@info.?????)

<ゲーム中枢情報>
gname(ゲーム名)
ゲームの正式名称を指定してください。
ginfopic(ゲーム情報用画像)
ゲーム情報で表示する画像を指定してください。
ginfoletter(ゲーム情報用著作権文章)
ゲーム情報で表示する著作権注意事項説明を指定してください。
gmaker(製作者)
gcode(ゲーム用ランダムコード)
ゲームの暗号化に利用するランダムなコードを指定してください。コードは文章で適当で構いません。

<絶対必須系>
startfile(スタートシナリオファイル名)
スタートさせるシナリオファイルを指定してください。
screensize(スクリーンサイズW,H)
ゲームの実行ウィンドウ・スクリーンサイズを指定します。640x480か800x600のどちらかを指定してください。
<フォント>
fontname(フォント名)
メッセージ表示のときのフォントを指定します。
fontcolor(R,G,B)
メッセージ表示のときのフォント色を指定します。
fontsize(フォントサイズ)
メッセージ表示のときのフォントサイズを指定します。
<位置設定>
msgwinset(メッセージウィンドウ画像ファイル名,ウィンドウ位置X,Y,文章描画位置X,Y,サイズW,H)
メッセージウィンドウの位置や画像ファイル、文章の表示位置を決めます。
selwinset(選択肢ウィンドウ画像ファイル名,ウィンドウ位置X,Y,文章描画位置X,Y,サイズW,H)
選択肢ウィンドウの位置や画像ファイル、文章の表示位置を決めます。
novwinset(描画位置X,Y,サイズW,H)
ノベルモードの位置や文章の表示位置を決めます。
<他位置設定>
keywaitset(キーウェイト画像ファイル名,表示位置X,Y,表示間隔時間,表示位置非固定スイッチ)
キーウェイトのマーク画像や表示位置、間隔を決めます。
chrpicset.x(キャラ表示位置Xバッファ1,2,3・・・・10)
前景キャラクタバッファの表示位置のX方向を決めます。
chrpicset.y(キャラ表示位置Yバッファ1,2,3・・・・10)
前景キャラクタバッファの表示位置のY方向を決めます。
setalphach(メッセージ画像スイッチ,選択肢画像スイッチ,キーウェイト画像スイッチ,キャラクタ画像スイッチ,キャラクタ目アニメ画像スイッチ,パーツ画像スイッチ,名前ウィンドウ画像スイッチ,情報ウィンドウ,リアルタイムエフェクト)
αチャンネルを使用する(True)か、色透過・通常転送を使用する(False)かを決めるスイッチです。
keycolor(R,G,B)
透過色を指定します。
novelcol(R,G,B)
ノベルモードのときの文字裏の半透明下地の色を決めます。

<履歴スクロールバーの設定>
setsbar(スクロールバー画像,パーツ正方形サイズ,横開始位置,縦開始位置,フォントサイズ,行間隔,背景塗りつぶし色R,G,B,α値)
スクロールバーの設定と履歴の表示設定を行います。


<実行補助用>
fullscreen(強制起動時フルスクリーンスイッチ)
起動時は必ずフルスクリーンにしたい場合はTrueにしてください。

<選択肢設定用>
seltype(選択肢の表示タイプ番号)
選択肢の種類番号を指定します。
setselected(R,G,B)
選択済みの選択項目のフォント色を指定します。
selcol(R,G,B)
選択肢での選択中の項目を囲む色を決めます。

<表示補助用>
dotwaitspeed(”、”のときの待ち時間,”。”のときの待ち時間)
文章表示中に、”。”や”、”があるときウェイトをかけて読みやすくする機能のスイッチです。
setmoyou(ウィンドウの模様画像,描画するかどうかスイッチ)
設定・情報・セーブロードウィンドウの背景模様を設定します。
setnamewin(ウィンドウ画像,位置X,Y,サイズW,H,描画相対位置X,Y,フォントサイズ,フォント色R,G,B,常に表示スイッチ,センタリングするかスイッチ)
名前ウィンドウの定義を行います。相対位置は、位置X,Yを起点とした位置となります。常に表示しない場合は\a命令でメッセージ表示命令と同期します。ウィンドウ画像を指定しない場合は表示されません。あらかじめメッセージウィンドウ合わせて画像を製作しておいて必要なときに描画すると言う方法が効果的です。
setinfowin(ウィンドウ画像,位置X,Y,サイズW,H,描画相対位置X,Y,サイズW,H,フォントサイズ,フォント色R,G,B,常に表示スイッチ)
情報ウィンドウの定義を行います。相対位置は、位置X,Yを起点とした位置となります。
setemoji(絵文字画像ファイル,自動拡大縮小許可,絵文字の正方形基準サイズ)
絵文字機能を使って絵文字を表示するための設定を行います。絵文字画像ファイルは縦横ともに16マスで256コのチップを作ることができます。

<表示補助・ルビ振り用>
wordwrap(行頭禁則指定文字,行末禁則指定文字)
メッセージ表示で、体裁を綺麗にするために禁則文字を指定します。初期設定ではほぼ全ての禁則文字が設定されていますので特別な変更は不要です。禁則したくないときは、空の文字列("")を指定してください。
settextextent(文字間隔幅,高さ,\wの初期相対高さ,\lの〜,\c/\dの〜)
文章表示で、ルビ振り用に文字間隔を制御します。相対高さは、描画開始高さでは、ルビがはみ出る場合があるために指定するものです。\wは、メッセージ命令のことです。命令ごとにルビの初期位置を変えられます。

<メディア系設定>
voicebgmdown(音声再生時音楽音量を下げるかどうかスイッチ)
音声再生中は音楽の音量を自動で下げるかどうか指定するスイッチです。
setmusic(音量,音楽を使うかスイッチ)
音楽を使用するか、音量はどうするかを決めます。
setsound(音量,サウンドを使うかスイッチ)
効果音を使用するか、音量はどうするかを決めます。
setvoice(音量,音声を使うかスイッチ)
音声を使用するか、音量はどうするかを決めます。
usecd(音楽CDを使うかスイッチ)
音楽CDを使用するかどうか決めます。

<キャラ情報表示利用用>
setchrinfo(キャラクタ番号,キャラクタ顔画像ファイル名,名前,性別,歳,説明文章,音声の使用,キャラクターの色R,G,B)
キャラクター情報を登録します。

<開発補助用>
devautorun(自動実行スイッチ)
開発モード時にスタートファイルを起動時に自動的に実行するかどうか指定するスイッチです。

<おまけ用>
setlanguage(言語ファイル名,言語用フォント名)
メニューの名称などを他の言語へ変更します。言語ファイルは、ADVRUN.EXEと同じフォルダ内に置いてください。フォント名はシステム関係の名称を他言語にしたとき、文字化けを防ぐために標準の他言語用フォントを指定してください。
debugvalue(ファイル名,変数種類番号)
変数種類番号で指定された変数を丸ごとデバッグ用にテキストファイルで出力します。
EffectData(ズームフェード最大倍率)
エフェクトの初期データを入れます。倍率は、100%以上とします。初期値は150です。大きくすると派手になります。 setfontsizearea(フォントサイズ最小値,最大値)
設定ウィンドウのフォントサイズの範囲を指定できます。ウィンドウサイズ・文章の平均長さによって最大値の大きさが異なります。大きな範囲を指定させることはやめてください。



◆選択肢の表示タイプ番号
0 半透明長方形
1 文字の色変化
2 アンダーライン
3 強調
4 通常囲み
5 君望互換
6 反転

◆変数種類番号
0 フラグ
1 ユーザー数値
2 ユーザー文字
3 システム数値
4 システム文字


入出力系(@io.?????)
inputbox(タイトル,説明,初期入力済み文章):入力された文章
ユーザーに文章の入力を行わせる入力ダイアログを表示します。
ffxstart(振動時間)
ジョイスティックのフォースフィードバック(振動)機能を再生します。振動時間を0にするとFFXStopが呼ばれるまで再生します。次官を指定するとその時間が過ぎると停止します。
ffxsetup(FFXスタイル番号)
フォースフィードバック機能の振動パターンを指定します。
ffxstop
フォースフィードバックの再生を停止します。
starttimer
stoptimer
タイマーを開始したり停止したりします。引数は不要です。
gettimer
現在のタイマーの開始した経過時間を返します。引数は不要です。


◆FFXスタイル番号
0 一定
1 傾斜
2 矩形波
3 サイン波
4 三角波
5 鋸歯波 /|/|/|
6 鋸歯波 |\|\|\
7 中心に向かって押し戻す
8 スティックが重たくなる
9 慣性が働く
10 スティックに摩擦が働く



メニュー系(@menu.?????)
loadwin
セーブデータロードウィンドウを表示します。
savewin
セーブデータセーブウィンドウを表示します。
setwin
設定ダイアログを表示します。
infowin
情報ダイアログを表示します。


選択肢系(@select.Start,@TextSelect.Start,@BtnSelect.Start,@cgselect.Start)
Start(マウス自動移動拒否スイッチ,選択肢番号の初期化を禁止スイッチ,選択肢コメント文章,時間制限選択肢設定ファイル)
選択肢命令を実行します。
End


文章内関数系(<@????>)
col(R,G,B)
文章の色を変えます。
retcol
文章の色を戻します。
size(サイズ)
文章のサイズを変更します。
bold(使用スイッチ)
文章を強調表示します。
underline(使用スイッチ)
文章にアンダーラインをつけます。
italic(使用スイッチ)
文章を斜めにします。
styleclear
文章用の全設定をクリアして標準状態にします。
pos(位置X,Y)
文字表示位置を指定します。フリーライトモード(\c/\d)用。
effect("画像ファイル名",メッセージ描画中エフェクトモード番号,エフェクトタイプ,エフェクト時間)
エフェクトを行いながら文章を表示します。
name("名前")
名前をセットして表示します。(名前ウィンドウ機能と連動しています。)
namechr(キャラ番号)
キャラ番号(game.Infoの@SetChrInfoでの番号)で指定された、キャラ名をセットして表示します。(名前ウィンドウ機能と連動しています。)
msgwait(全角1文字の表示速度)
文字の表示速度を一時的に変更します。
retmsgwait
文字の表示速度を戻します。

<システム系命令が使用できます。(@wait命令などのみサポート)>
<@io.を付けることで、入出力系命令が使用できます。>

◆メッセージ描画中エフェクトモード
0 スクロールエフェクト・

◆スクロールエフェクト番号(メッセージ描画中エフェクトのエフェクトタイプ)
0 上
1 下
2 左
3 右



文章中特殊命令(\?)
\n 改行
\h キーウェイトのマークを表示しながらキーウェイトを行います。
\k キーウェイトを行います。
\l ノベル表示用に画面を初期化します。
\w アドベンチャー表示用に画面を初期化します。
\c フリーライト表示用に画面を初期化します。
\d フリーライト表示用に画面を初期化します。初期化後、ノベル用データを用いて画面全体を半透明で覆います。
\b 文章表示中に画面を操作した場合、テキストバッファからテキストを再表示します。
\v セットされた音声を再生します。
\a 名前ウィンドウを表示します。

文章内特殊仕様関数(<!????>,<:????>)
!キャラクタ番号 色を指定されたキャラ色に変更します。
:キャラクタ番号 指定されたキャラクタ名を表示します。
*ラベル名    ラベルを指定します(2002.11.9現在指定しても未対応)
\絵文字番号   絵文字を表示します。


■RTEアニメーションファイル仕様について

ADVRUN(02.12.21版)より、リアルタイムエフェクト命令は、\System内のスクリプトファイルから設定を読み込んで実行するようになりました。
ADVRUN(02.12.28版)より、画像素材の仕様が3*3の9パターンを使用する形式に変わりました。参考例は、ネット上に置いてある、ADVRUN元素材のrte???.bmpを参考してください。左から3個が奥行き1。3〜6個目が奥行き2。6〜9個目が奥行き3となっています。
このファイルの仕様について記述します。
テキストファイルで、命令=数値・ファイル名 などと設定します。
拡張子は、RTEとしてください。

EFFECTNO=エフェクト番号
エフェクト番号です。
EFFECTType=エフェクト種類番号
エフェクト種類です。番号によって大きく変わります。
PIC=画像ファイル1
エフェクト番号1番で、チップ画像を指定します。
ALPHA=トランジション画像ファイル
エフェクト番号2番で、トランジションの画像を設定します。
CPSize=幅,高さ
エフェクト1番のチップの大きさを示します。
Hz=表示周期時間
表示の周期(ミリ秒)を指定します。
Time=全体時間
エフェクト2番で、チラツキの全体時間を設定します。
n=個数・ランダムさ係数
エフェクト番号1では、チップの最大表示個数(100個まで)、2では表示のタイミングのランダムさ(0〜10)を設定します。
chipcnt=奥行きチップ個数
エフェクト番号1で奥行きのチップ個数を決めます。0〜2(0が1個。2が3個)で設定します。
r1_dir=未使用
r2_dir=未使用
r3_dir=未使用
r1=横係数,横ランダム係数,縦係数,縦ランダム係数
エフェクト番号1でチップの奥行き1の動きを設定します。ランダム係数は0〜指定数値のランダム数値を指定の係数に加えてチップの移動幅を決定します。
r2=横係数,横ランダム係数,縦係数,縦ランダム係数
エフェクト番号1でチップの奥行き2の動きを設定します。
r3=横係数,横ランダム係数,縦係数,縦ランダム係数
エフェクト番号1でチップの奥行き3の動きを設定します。
r=通常係数
エフェクト番号2で使用します。1〜255の値を指定します。加算合成の強度(255が最高)を決めます。



◆エフェクト番号-エフェクト種類一体表
1-1 斜め(左上)から
2 上から
3 左から
4 斜め(右下)から
5 下から
6 右から
2-1 加算合成
2 減算合成

エフェクト番号1は、チップごとに画像が分かれていて、チップをバラバラに何個も表示していくエフェクトです。
主に雨・雪・花吹雪などの小さい動きのあるものに使います。
2番は、光や影、電灯のチラツキなどを表現するエフェクトです。トランジションを使います。
トランジションによって、色々な表現ができます。
炎のような表現も簡単に行うことが可能です。




■キャラクター・前景のアニメーション設定ファイルについて

ADVRUN(02.12.23版)より、キャラアニメーション命令は、\System内のスクリプトファイルから設定を読み込んで実行するようになりました。
このファイルの仕様について記述します。
テキストファイルで、命令=数値・ファイル名 などと設定します。
拡張子は、ANMとしてください。


EyeFile=アニメーション画像ファイル
MthFile=未使用
EyePos=キャラ画像内での相対位置X,Y
EyeSize=サイズW,H
MthPos=未使用
MthSize=未使用
EyeCnt=パターンの数
MthCnt=未使用

■時間制限選択肢の設定ファイル

選択肢の実行時に、設定ファイルを指定すると設定ファイルの記述に従って時間制限機能が付け加わります。

表示モード
0 カウントダウン番号表示
1 トランジション表示
2 カウント番号とトランジション同時表示

実行番号(実行番号予備数値の用途)
0 指定した番号を実行(指定した番号は、実行番号予備数値)
1 ランダムに実行
2 現在選択されている番号を実行
3 指定ジャンプ先に飛びます。



PicFile=トランジション画像ファイル名
DisplayMode=表示モード
EndRun=実行番号
EndRunData=実行番号予備数値
CntTime=カウント時間(ミリ秒)
CntPos=カウント番号表示位置X,Y
PicPos=トランジション表示位置X,Y
FontSize=フォントサイズ
FontCol=フォント色R,G,B,ダミー数値(この数値は使いません))
JumpLabel=飛び先ラベル

拡張子は、SLTとしてください。